2008年03月17日

うえむらのこと  2

父はその頃東京から冬と夏の休暇を10日間づつとって帰るのですが小さな駅のホームに下り立つ父親を見て小躍りするほど嬉しいものでした。つかの間の家族が揃うわけですから。遠い街まで映画を見に連れて貰ったり、食堂でチキンライスを食べさせてもらったり(田舎では食べられない珍しい食事)帰りの汽車の中では父親に寄りかかって寝ていました。
夏の休暇では川で魚釣りを教えてくれました。私が釣り好きなのはこのせいです。この父も私が5年生になった頃病に倒れ、定年を前にして会社を辞めて帰ってきました。別の場所に土地を探して家を建て、新たな生活を始めました。園芸と養鶏を始めたのですがなにしろ素人でうまく行かず家を改造して衣類の販売を始めこれがずっと生活の支えになりました。父もずいぶん回復し、おかげで進学をさせてもらいました。昭和35年に卒業すると同時に父親が勤めた会社に就職する為大阪へ来ました。母親からの手紙には度々「辛かったら帰ってきなさい」と書いて有りましたが「なにくそ」と思って働いてきましたがこれがよかったのか神のみぞ知るよしも有りません。おかげさまで今では子供を3人恵まれそれぞれに孫が5人います。
ふるさと
うさぎおいしかのやま こぶなつりしかにかわ
ゆめはいまもめぐりて わすれがたきふるさと

いかにおわすちちはは つつがなしやともがき
あめにかぜにつけても おもいいずるふるさと

こころざしてはたして いつのひにかかえらん
やまはあおきふろさと うみはひろきふるさと

うえむらのこと  2


Posted by おかげさま at 10:21│Comments(0)
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